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みなさんはフランスのスタートアップエコシステムについてどのような印象をお持ちでしょうか。

フランスは2013年にフランス政府が立ち上げたプロジェクト・La French Techに端を発し、首都パリを中心に急速に発展を遂げています。またBpi Franceとよばれる公的な投資銀行を中心とした起業家支援によって、若年層を中心に多くのスタートアップ人材が誕生している、ヨーロッパでも注目のスタートアップエコシステムとなっています。
(フランス、パリのエコシステムについてはこちらをご覧ください)

では、スタートアップのプロダクトを生み出すエンジニアは現地でどのように生まれているのでしょうか?

今回パリで他に先駆けてWeb開発とMobile App開発の両方をカバーする講座を開発し、ブートキャンプ形式でフルスタックエンジニアを養成するコーディングスクール・Le Reacteurを訪問させていただきました。その様子とともに、パリのスタートアップエコシステムの盛り上がりを紹介させていただきます。


パリの優秀なエンジニア人材を生み出すLe Reacteur

今回は実際にLe Reacteurを訪問させていただき、創業者のFarid Safiさんにお話を伺いました。Safiさんはエンジニアとして15年ほどの経験をもち、エンジニアやコンサルタントを経て2016年に共同創業者兼CTOとしてLe Reacteurを立ち上げました。現在ではLe Reacteurでコーディングを学んだ述べ300人以上の卒業生が、実際に起業家やエンジニアとして活躍されています。

“Le Reacteur”の名前は、Facebookが中心となって開発されたJavaScriptのライブラリReactに由来しており、実際の講座内容にも、ReactとReact Nativeによるセッションが準備されています。

こちらはLe Reacteurの紹介動画になります。生徒の方々がコーディングを学んでいる姿からも非常に熱気に満ちたコミュニティを形成していることがわか利ます。


ブートキャンプによる集中的なカリキュラム

Le Reacteurが採用しているのは、ブートキャンプと呼ばれる短期間で集中的にコーディング技術を学ぶスタイルです。軍隊のトレーニングのように1日中みっちりと洗練されたカリキュラムをこなすことで、卒業する際には非常に高い技術を身に付けられるため、近年では主流となっているスタイルです。

Credit: Le Reacteur

実際にこちらでも平日は朝8時から夜18時半までフルコミットしながら休日は提示される課題をこなすことで、10週間でフルスタックエンジニアとしての技術を習得できるカリキュラムが組まれています。

実際に訪れた際も約30名ほどの生徒の方が自らのパソコンと向き合い、コーディング技術を学んでいました。

Credit: Le Reacteur

一方Le Reacteurでは、他で仕事を続けながらコーディングを学びたいという方のために25週間のパートタイムコースも設定しているところが特色です。実際にスクールに来なくともビデオ講義の形式で受講することもできるため、非常に幅広い方が受講できるように工夫されています。


自身のアイデアを具現化するデモセッション

Credit: Le Reacteur

通常の10週間のブートキャンプの場合では、基本知識の習得は最初の2週間で行い、そのあとWebサイトの開発や、iOS, Androidのアプリ開発を重点的に学ぶカリキュラムとなっています。そして、最後に自身でプロダクトを作成しアイデアを具現化するデモセッションが設定されています。

こちらはブートキャンプを通じて具現化されたプロダクトのピッチ動画になります。この方はNoöというシングルペアレント向けのモバイルアプリを開発し、親同士のつながりや愛情を育むプロダクトをサービスとして展開しているようです。このようにコーディングスクールからサービスをローンチしスタートアップを立ち上げるケースも多く、コーディング技術とアントレプレナーシップが密接に関係していることがわかります。


コーディングスクールから広がるスタートアップエコシステム


(Le Reacteur近く。パリっ子たちが静かな時間を過ごす下町ともいうべき雰囲気)

またスクールの近くで、Safiさんの友人でLe Reacteurの1期として卒業されたエンジニアの方にもお話を伺うことができました。その方はSnapshiftという近くのスタートアップで勤務されているそうで、ローカルな中でもスタートアップエコシステムというべき有機的なコミュニティをLe Reacteurを中心に形成されていることを感じました。

他にも様々なパートナー関係を生かして、生徒向けには10週間を終えた後にスタートアップでインターンを実施するプログラムも設定されているようです。

生徒が学んでいるスペースの奥では社員の方が新しいカリキュラムをデザインしていました。現在企業向けに短期のトレーニングコース等があり、今後増やしていく予定だそうです。


作業スペースの手前には、生徒の方々が食事をとったり団欒できる交流スペースが用意されています。
スクール内には昔懐かしい任天堂のファミリーコンピュータが。

交流スペースには二つの標語が並んでいます。

“There is no elevator to success, you have to take the stairs”

“Experiment. Fail. Learn. Repeat.”

この場所からこれからも多くの起業家とエンジニアが羽ばたいていくのでしょう。Le Reacteurを取り巻くスタートアップエコシステムにこれからも注目が集まります。

SafiさんはFacebook Developer Circlesのパリ代表としても活動されています!Facebook Developer Circles in Parisはヨーロッパの中でも最も早くローンチしたコミュニティの一つで、ヨーロッパ各地のDeveloper Circlesとの交流も盛んにしているようです。弊社としてもFacebook Developer Circles内におけるコミュニティパートナーとして、今後より密に連携することを考えています。

Facebook Developer Circles in Tokyoとしての活動についてはこちらの記事をご覧ください。

またSafiさん自身、日本のカルチャーに非常に興味を持たれており、これまで何度も日本を訪れた経験をお持ちです。現在日本語を勉強している最中だそうで、実際に勉強されているスクールに併設されたカフェの方も訪問しました。

Safiさん曰く、今後は自分が生まれ育ったパリを出て、フランス国中にコーディングスクールを広げるという夢をお持ちです。今後日本に上陸する日もそう遠くないかもしれません。

Le Reacteurに関して興味がある方は下の問い合わせよりお願いいたします。


いかがでしたでしょうか。

RouteX Inc.では、フランスを中心にヨーロッパのスタートアップエコシステムに関する調査を引き続き進めてまいります。記事として現地の様子を発信しておりますので、詳しくはこちらをご覧ください。
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