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(Credit: Flamingo Filter)

みなさんはフランスのスタートアップエコシステムについてどのような印象をお持ちでしょうか。

フランスは2013年にフランス政府が立ち上げたプロジェクト・La French Techに端を発し、首都パリを中心に急速に発展を遂げています。またBpi Franceとよばれる公的な投資銀行を中心とした起業家支援によって、若年層を中心に多くのスタートアップ人材が誕生している、ヨーロッパでも注目のスタートアップエコシステムとなっています。

ヨーロッパ4カ国のスタートアップエコシステムの比較はこちらからご覧いただけます。

今回パリで2019年にWeb ARの技術開発をおこなうスタートアップを立ち上げたFlamingo Filter CEO Vincent Trastourさんにお話を伺いました!現地の起業家に対するインタビューを通じて、フランス・パリのスタートアップエコシステムを探っていきたいと思います。

また近年エンターテインメントのみならず産業への実装が進むARについて紹介します。


エンターテインメントや産業への活用が進むAR

皆さんはAR(Augmented Reality、拡張現実)にどのような印象をお持ちでしょうか。中にはPokemon GoやInstagramのフィルターをイメージされる方も多いかもしれません。

ARとは、目の前の風景に対してバーチャルのエフェクトを重ねて表示することで、仮想的に空間を拡張する技術の総称です。近年ではスマートフォンの普及に伴って一般の人でも日常的に触れることのできる技術として盛んに注目を集めています。

特にe-Commerceの分野では既にサービス化しているものが多くあります。

例えば、家具大手のIKEAはAppleのAR開発ツールであるARKitを用いて、家具の寸法や色・雰囲気をスマートフォンのアプリを通じてARで確認することができるサービスを2017年にアメリカで先んじて開始しました。

本来であれば実店舗で確認する必要性の高い家具でも、AR上で確認することでそのままオンラインストアで買うことができます。

(Credit: Social Media Today)

こちらの記事では、2020年にはe-Commerceの業界全体でARのサービス化に$60 billion(約72兆円)が費やされていることなど、オンラインストアにおける売り上げを向上させる施策としてのARは必要不可欠になりつつあることが紹介されています。

日に日に高まるARへの社会的なニーズには様々なテック企業も注目しており、先述のAppleやGoogleFacebookが公開しているARの開発者向けツールや、MicrosoftのHoloLensはその代表例といえます。

直近では、Facebookが2019年にARエフェクト制作ツールであるSpark AR Studioを発表しました。こちらでは豊富な学習教材を公開していることに加えて、コーディングなしでもプロダクトを作成することができるUI/UXとなっていることが特徴です。コーディング技術が不可欠だったソフトウェアプロダクト制作に一石を投じるものとしても盛んに注目されています。

Spark ARのローンチが発表されたFacebookのカンファレンスF8 2019の様子はこちらからご覧ください。


ローカルにおけるARの広がり

様々なARに関連するツールを駆使したAR開発者や彼らのコミュニティも世界中で広がりを見せており、今回取材したVincent TrastourさんもAR開発者の一人です。

Trastourさんはフランスの大学で情報系を専攻し卒業した後、現在代表を務めるFlamingo Filterを2019年にパリで立ち上げました。大学時代には韓国に留学していたそうで、アジアに関しても深い見識をもっています。

ヨーロッパでのARへの注目度を示すように、各都市で様々なARを切り口としたイベントが実施され、Trastourさんもこの分野をリードするエンジニア兼起業家として参加しているようです。上の写真はFacebookのロンドンオフィスで開催され、Trastourさんが招待を受けて参加したSpark AR Hackaton and Creators Summitの様子です。

このようにテック企業が主体となって、ローカルでARを普及させる活動を実施していることがわかるかと思います。Trastourさんはこのハッカソンで15チーム中4位に入賞されました。

また、Trastourさんはパリを中心にAR開発者のコミュニティを構築する活動も積極的に実施しています。2019年10月にはParis Augmented Reality Influencers Showと題して、4カ国から100名以上が参加したイベントを成功させました。

(Credit: Flamingo Filter)

このように大企業だけではなくローカルでARの開発が盛り上がることで、今後ますます多くのARを通じた新しいビジネスがスタートアップする可能性が高まっているといえるのではないでしょうか。


Trastourさんからみたパリのエコシステムとは

(パリ現地で実施されたBpi France主催のイベントの様子)

Trastourさんはパリのスタートアップエコシステムにおいて、国が運営する投資銀行であるBpi Franceが大きな役割を果たしていると話します。Bpi Franceは起業家がスタートアップの立ち上げに際して企業をやめた場合、2年間は生活費を補助する制度を有しており、起業家の金銭的な懸念を解消する上で大きな役割を果たしているようです。

実際に今では自分のやりたいことを実現するために大きなリスクを感じることなくスタートアップに挑戦する場が整えられているため、積極的な選択肢として起業を選ぶ優秀な人材がパリでは増えてきているようです。

また、パリの起業家は基本的に皆が英語を話すことができるとも話していました。これはフランスのスタートアップの多くは事業を拡大する上で言語の異なる国外のマーケットを志向するからであり、Trastourさん自身もEU圏内やアジアへの事業拡大を今後検討しています。英語を話せない起業家は成功できないだろうとまで話していたので、このあたりにも日本のスタートアップエコシステムとのメンタリティの違いを感じることができました。

Trastourさんが代表を務めるFlamingo Filterの事業に興味がある方は下の問い合わせよりご連絡ください。


いかがでしたでしょうか。

RouteX Inc.では、フランスを中心にヨーロッパのスタートアップエコシステムに関する調査を引き続き進めてまいります。記事として現地の様子を発信しておりますので、詳しくはこちらをご覧ください。
社内研修や講義も承っておりますのでお気軽に以下よりお問い合わせください。

また、RouteXでは引き続きスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性」を無くすため、世界中のスタートアップとの連携を進めてまいります。

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