
はじめに
RouteXが主催するアクセラレーションプログラム「Globe-X」が、グローバル市場への挑戦とイノベーションの促進を目指し、今年度の参加企業として下記の5社を迎えました。今回のプログラムでは、これまでにない支援体制とネットワークを武器に、各企業が新たなステージへと成長するための環境が整っています。RouteXは、挑戦する企業を全力でサポートすることで、日本発のイノベーションを世界に広げるというビジョンを掲げています。
Globe-Xの狙いと特徴
「Globe-X」は、グローバル市場で競争力を持つ企業育成を目指すため、資金調達支援、メンタリング、ネットワーキング、さらには海外進出に向けた実践的な支援を行うアクセラレーションプログラムです。RouteXは、豊富な経験と広範なネットワークを活かし、参加企業一社ひとつひとつの成長に合わせた最適なサポートを提供していきます。
RouteXは、起業家精神と技術革新に強い思いを持つ企業の集積地として、数多くの実績を築いてきました。今回の「Globe-X」も、同社がこれまでに培ってきたノウハウとグローバルなネットワークを駆使し、次世代の企業の成長を全面的にバックアップします。
Globe-Xの概要はこちらをご確認ください。
2025年度の参加企業を紹介
今回の「Globe-X」では、以下の5社が参加企業として選定されました。それぞれが独自の強みを持ち、次世代の産業を牽引する存在として期待されています。
大熊ダイヤモンドデバイス株式会社
大熊ダイヤモンドデバイス株式会社は、北海道大学と産業技術総合研究所(AIST)の技術を結集し、2022年に設立。メタン由来の合成ダイヤモンドを素材とし、福島第一原発事故で蓄積した放射線・高温環境下ノウハウを基に、“究極の半導体”ダイヤモンド半導体の開発を推進しています。従来のシリコンや窒化ガリウムを凌駕する熱伝導性、高周波性能、耐放射線性を備え、衛星通信から自動運転まで過酷環境での信号処理を実現します。国家プロジェクトではAIST、JAEA、KEKと連携し、10年の共同研究で高い歩留まりを確立しました。特に原子力発電所事故を想定した高線量・高温環境下でのアンプ動作検証を進めており、事故後モニタリング装置への搭載、将来的には宇宙・防衛・次世代通信分野への応用も視野に入れています。

出典:大熊ダイヤモンドデバイス株式会社
社名は福島県双葉郡大熊町に由来し、地域復興への想いを込めています。2025年初頭にダイヤモンド半導体工場着工、2026年中の稼働を目指します。
株式会社ミーバイオ

株式会社ミーバイオは、東京大学発の技術を活用し、バイオものづくり事業を通じて①気候変動問題の解決(=脱炭素)、②持続可能な社会の実現(=脱石油)に貢献することをミッションとしています。バイオものづくりがターゲットとできる有用物質(素材、燃料、医薬品、食品)はいろいろありますが、ミーバイオが注力するのは化学品原料のバイオ化です。独自の光スイッチタンパク質を活用した「光制御型バイオ生産システム」を世界にプラットフォーム展開し、バイオものづくりのスタンダードになることを目指しています。
NeuralX Inc.
NeuralX Inc.は2019年にロサンゼルスで設立されたUCLA発スタートアップです。動作解析AIとバイオメカニクスを融合したオンラインフィットネス「Presence.fit」を展開し、リアルタイム姿勢推定に基づく個別最適コーチングを提供しています。
さらに、生物学モデルに基づく魚類行動シミュレーション「Foids」を開発し、養殖業向けに教師データを生成する「データセット・アズ・ア・サービス」を開始しました。
創業者の仲田真輝氏は、生命シミュレーション技術でフィットネスから第一次産業までDXを加速させることを掲げ、北米・アジアの大手水産企業やスポーツテック企業と連携を拡大しています。2025年以降は医療やロボティクス分野への応用も視野に入れ、事業領域の多角化を進めています。
株式会社WAKU

株式会社WAKUは、2022年7月に設立されたアグリテック企業です。植物のCO₂固定機能を高める酸化型グルタチオン配合の高機能肥料とバイオスティミラント資材を開発・販売し、収量向上と温室効果ガス削減の両立を目指しています。

現在、同社の製品は国内外の農業試験場で実証が進行中です。代表の姫野亮佑氏は「環境負荷を抑えつつ品質を高めるバイオスティミュラントで世界の農業課題を解決する」ことを掲げ、2025年以降は欧州市場への進出を計画中です。
株式会社FerroptoCure
株式会社FerroptoCureは、慶應義塾大学発、東京科学大・近畿大認定創薬ベンチャーです。鉄依存性細胞死「フェロトーシス」を標的とするこれまでにないメカニズムの次世代抗がん剤の研究開発を行っています。
代表取締役CEOの大槻雄士氏は臨床・研究での経験と研究成果を活かし、2022年5月に起業しました。2023年にはシードラウンド調達を行い、2024年からファーストパイプラインの国内治験を開始しています。現在は、国外研究機関との連携を元に、海外臨床試験開始に向けた準備を進めており、グローバルな事業展開を行っています。
参加企業が得られる支援とは
「Globe-X」では、参加企業が確実に成長を遂げるための充実した支援内容を用意しています。
メンタリングと専門家によるコンサルティング: 業界の第一線で活躍する専門家による個別指導が、各社の技術やビジネスモデルのブラッシュアップに寄与します。
資金調達・投資支援: 将来的な事業拡大を見据えた資金調達や投資先の紹介など、成長の加速を支援する仕組みが整っています。
ネットワーキングイベント: 同業界の企業やグローバルパートナーとの交流を促進し、新たなビジネスチャンスの獲得をサポート。
海外展開支援: 国際市場での競争力強化を目的に、現地市場の調査や販売戦略の策定など、実践的なサポートが提供されます。
参加各社は、「Globe-X」を通じて、技術革新と事業成長の両面で飛躍的な進展が期待されます。具体的には、各企業のプロダクト開発の加速、市場拡大、そしてグローバル展開による新たなビジネスモデルの構築が挙げられます。また、プログラム全体としても、日本発のイノベーションを世界へ発信し、各産業に革新的な影響を与えることが期待されます。
今後の展開とプログラムの進捗情報について
今後は、参加企業同士およびRouteXの専門家とのディスカッションが始まり、各フェーズごとに定期的な成果発表やフィードバックセッションが設けられ、成長プロセスが共有される予定です。
ご興味をお持ちいただいた投資家、業界関係者、そして未来のパートナーの皆様に向け、今後のプログラムの進捗情報を随時公式サイトやSNSを通じて発信していきます。
詳しい情報や参加企業へのインタビュー記事、今後のイベント情報は、RouteX公式サイトおよび各SNSアカウントをご確認ください。
今後もRouteX Inc.では引き続きスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性」を無くすため、世界中のスタートアップとの連携を進めてまいります。
RouteXは、
海外の先進事例 × 自社のWill による事業開発の高速化
によって、事業会社における効率的な事業開発を実現します。
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