skip to Main Content

【Startup Academy #1】
ベンチャーキャピタリストが語るVC・CVCの戦略的使い分け
イベントレポート

2021年1月20日(水)
NTT DOCOMO Venturesと共催にて、第一回目となるスタートアップアカデミー「ベンチャーキャピタリストが語るVC・CVCの戦略的使い分け」を開催しました!

スタートアップの人なら誰もが気になる資金調達について、
現役のVCであるインキュベイトファンド ベンチャーキャピタリスト アソシエイト 種市 亮様をお招きし、VCとCVCの使い分けや資金調達先を選ぶにあたって着目すべきポイントなどをご講演頂きました。

スタートアップアカデミーとは?

主にスタートアップの事業成長に必要となる、資金調達、マーケットリサーチ、法律関係等の様々なノウハウについて学ぶ場を提供させていただくイベントとなっております。

イベント概要

種市様は、楽天キャピタルの立ち上げ後、投資先のEC・デジタルマーケティングの仕組みづくりに関するハンズオン支援を経験され、インキュベイトファンドへ参画し現役のベンチャーキャピタリストとしてご活躍されています。
まずは、前職楽天でのご経験に基づきながら、CVCの特徴を解説頂きました。
楽天では、会社が保有するビッグデータからトレンドを分析し、その結果をもとに投資活動を行うというユニークな取り組みがなされているとのこと。
このように、社内リソースの活用ができる点はCVCの強みと言えます。

次に、VCとCVCの違いについて、投資するステージや投資検討期間の違いなど、様々な観点からお話を頂きました。

ポイントだった点は2点ありました。

1点目は、ハンズオン体制です。
VCは、実際に事業をしているわけではないので、担当されている方の個人の力量にかかっていることが多く、また事業会社でもないのでハンズオン体制は「パートナー企業の力を貸す」というのが基本スタンスです。
一方CVCは、専門知識から関係取引先まで、社内のリソースをフル活用して支援をしてもらえます。VCにはない実弾支援を行ってくれる点は、ハンズオンに重きを置いているスタートアップにとっては、非常に重要な要素になりますね。

2点目は、期待リターンです。
VCは、ファイナンシャルリターンを求めています。そのため、スタートアップの規模拡大が命題であり、投資を行うということは、少なからずその会社の規模拡大に期待を寄せていることに直結します。
CVCの場合は、求めているリターンがストラテジックリターンのウェイトが大きい場合が多いです。自社の事業とのシナジーや新たなイノベーションのテーマに先行的に投資をしておくことが念頭にあるため、その投資が必ずしもスタートアップの規模拡大と直結をしているという訳ではありません。

JVCAによると、日本のCVCは半分以上が戦略的なリターンを重視すると回答していた。

VCとCVCの違いについて解説頂いた後は、CVCにおけるPros/Consをお話しいただきました。
Prosは、事業会社ならではの社内リソースを活用した支援を受けられることや信用力の向上などがありました。
一方Consは、戦略的な投資を行っているが故に、CVCがシナジーを生み出すポイントを追及してくる可能性があることに言及されました。これはそのポイントが自社にとって成長の起点になるのであればよいのですが、そうでない場合は時間もリソースも取られてしまうため注意が必要です。

最後に、VCとCVCをどのように活用するべきかを解説してくださいました。

日本のスタートアップエコシステムにおいては、VCとCVCは同程度資金を提供しており、片方の選択肢を無くしてしまうと、必要十分な資金調達を行うことが難しくなると述べられました。つまり、会社を大きくするためには、VCとCVCを上手に使い分けて資金を調達していく必要があります。それぞれにメリットが出せるような準備や交渉はもちろんですが、選定する段階で資金調達先をしっかりと分析し、見極めるということも重要になりそうです。

最後のQ&Aセッションでは、すべてのご質問に答えられないくらいのたくさんのご質問頂きました!
そのQ&Aの中から一部を抜粋してご紹介します。
(Aは種市様の回答を要約し、記載しております。)

Q:VCとCVCで、投資先のバリュエーションの設定に違いはありますか?

A:あります。ファイナンシャルリターンかストラテジックリターンかで、バリュエーションの設定は大きく変わってきます。

ファイナンシャルリターンの場合は、よりリーズナブルな方がよいため、バリュエーション設定の動機付けは下限の方に来ますが、ストラテジックリターンの場合は、バリュエーションを低く抑えなければならない理由は特にないので、どちらかというと上の方にバリュエーションが設定されます。また、スタートアップ側が提示したバリュエーションもCVCの方が通りやすいです。しかし、バリュエーションは高ければ高いほどいいという訳ではありません。
なぜなら、そのラウンドでバリュエーションが、一般的な値よりもかなり高くついてしまうと、次のラウンドで苦労するからです。もしそうなった場合、次のラウンドでより大きなバリュエーションを取るためには大きなアトラクションが必要になってきます。しかし、それが実現可能でなければ、ダウンラウンドになる可能性があり、投資家に嫌がられてしまいます。すると、次の資金調達がしづらい環境が生まれてしまう可能性があります。そのため適正なバリュエーションを、双方の合意の上で設定する必要があると考えます。また、VCとCVCのどちらにも投資をしてもらうことにより、適正なバリュエーションに落ち着くというケースもあります。

最後に

今回のイベントでは、VCとCVCの違いを現役のベンチャーキャピタリストの方からお話を頂ける大変貴重な機会でした。

VCにはスタートアップをグロースさせるノウハウが、CVCには専門知識や社内人脈を総動員して行われるハンズオンがあり、それぞれの良さがよく分かった反面、それぞれ一長一短であるということもわかりました。

引き続き、RouteXではNTT DOCOMO Venturesと共催で、イベントを開催させていただきます!ご興味がございましたら、ぜひお気軽にお越しください!

地域発スタートアップピッチから特許、MaaSまで幅広いイベントを開催予定です!

【お知らせ】

RouteXのDMMオンラインサロンを開設しました!
オンラインサロンでは、RouteXメンバーとの起業メンタリングや海外スタートアップイベントへの優先ご招待等、様々なサービスや企画をご用意しています。
皆さまのより一層のインプット、アウトプットの場としてぜひご活用ください。
他にもサロンメンバー限定のサービスをご用意しておりますので、ご興味のある方はこちらよりご参照ください。

また、お申し込み時の招待コード欄にて『AMaki』とご入力いただきますと、
・通常は月2回までのオンラインイベント無料クーポンが初月5回までに
・多様なバックグラウンドを持つRouteXメンバーからの1hメンタリング枠
をプレゼントさせていただきます。
ぜひご活用ください!

RouteX Inc.では引き続きスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性」を無くすため、世界中のスタートアップとの連携を進めてまいります。
RouteX Inc.との協業やパートナーシップにご興味のある皆様はお気軽にお問い合わせください。