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記事一覧 > 海外スタートアップのトレンド 2021年の振返りと2022年の展望 vol.1 概要編

2021年はワクチン接種も急速に進み、ウィズコロナからアフターコロナへ向けた期待感からスタートアップへの投資が2020年以上に急速に増加し、新たなユニコーンが数多く生まれました。
また、FacebookがこれまでのOculusを始めとしたXR領域への注力だけでなく、社名をMetaに変えるなどメタバースの実現に向けて本格的に舵を切り、多くのメタバース領域のスタートアップへ熱視線が送られています。

今回は、2021年の締めくくりとして、グローバルでのユニコーントレンドや急速に伸びている海外マーケットについてご紹介します。

ユニコーンの増加

引用:CB Insights

CB Insightsによる2021年9月23日時点の調査によると、世界では832社のユニコーンが存在しており、これはコロナ禍が始まった2020年との比較だけでなく、例年と比較しても過去最高のユニコーン数の増加率を記録しています。

コロナ禍において主に旅行業やオフィス賃貸業等は大打撃を受けましたが、急速なリモートワークの普及やオンラインツールのニーズの高まりから多くのスタートアップが生まれ、投資が増加した結果と言えます。
既に2021年12月において、ユニコーン数は940社を超えており、2022年度には1000社以上のユニコーンが存在する事が確実視されています。

Fintech / メタバース領域への投資の増加

引用:CB Insights

カテゴリー別で見ると、Fintechに投資が集まり、多くのユニコーンが生まれている事が分かります。
決済方法の多様化やセキュリティ分野だけでなく、新興国へのローカライズや仮想通貨等これからも発展の余地が広く残されている様に感じます。

また、Facebookが社名を変更した事で急激に認知の広がったメタバース領域におけるVR/AR等のスタートアップへの投資が今後加速するのではと予想されており、2022年度にはメタバース領域におけるユニコーンが多く生まれる可能性があります。

国別のユニコーン数

引用:CB Insights

国別のユニコーン数で見ると、米国と中国だけで7割近くを占めている事が分かります。

一方でヨーロッパ以外のマーケットでは、インドやイスラエルの様にスタートアップ・エコシステムが強固に形成されている国が引き続き存在感を保っています。

また、南米の経済の中心地であるブラジルがスタートアップのユニコーン数でも存在感を持ち出している事は注目すべき点です。
米国や中国による寡占状態から、どれだけ各国スタートアップ・エコシステムの強みを分析し、米国や中国で生まれたベストプラクティスを導入する事が出来るか、というのが、各国でユニコーンがさらに生まれるための重要なポイントではないでしょうか。

ユニコーンへの投資

引用:CB Insights

また、ユニコーンに投資をしている投資家のランキングを見ると、迅速な投資判断と大型投資を行う投資手法で注目を集めるVCであるTIGER GLOBALや、莫大な投資資金を持つSoftBankTencentの様な大企業が名前を連ねている事が分かります。

ユニコーン数が急激に増えている要因としてVC/CVCからの投資資金が年々増えており、バリュエーションも増加傾向にある事が挙げられます。

また、バリュエーションの高いユニコーンで分類すると、中国やインドのユニコーン比率が上昇する事も注目すべきポイントです。
これは、中国やインドの様な世界最大の人口を誇るマーケットでのグロースへの期待感が反映されていると言う事が出来るかもしれません。

引用:CB Insights

ユニコーン数や投資金額の増加の影響で、評価額約1兆円のデカコーンの数も増加しています。
評価額約10兆円のヘクトコーンは現在中国のバイトダンスのみですが、今後はさらにデカコーン、ヘクトコーンの増加も予想されます。

投資が集まるスタートアップが周辺領域のスタートアップにM&Aを行い、さらに大きな企業へと一極集中していく流れが今後さらに早まっていくのではないでしょうか。

こちらの記事では、2021年から2022年にかけての各国で注目のユニコーンとマーケットトレンドをご紹介しています。合わせてお読みください!

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