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記事一覧 > スタートアップ・エコシステム分析において世界最大規模の年次レポート “The Global Startup Ecosystem Report 2022” 初の日本語版を公式パートナーとして発行しました

世界に伍する国内エコシステム構築に向けた知見・ノウハウ、トレンドを体系化

ルーテックス株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役:大森 貴之、以下RouteX)は、スタートアップ・エコシステムに関する世界有数の政策提言および研究機関であるStartup Genome (本社:サンフランシスコ)と公式パートナーシップを締結、同社が発行する世界最大規模の年次レポート “The Global Startup Ecosystem Report 2022” (以下GSER2022)日本語版を共同発行しました。GSER初版が発行された2013年以来、日本語版の発行は初めてとなります。

<レポートURL>
https://startupgenome.com/ja-JP/report/gser2022

<プレスリリースURL>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000050972.html


GSER2022日本語版 共同発行の背景

“The Global Startup Ecosystem Report” は、Startup Genomeより2013年から毎年発行され、世界各都市のスタートアップ・エコシステムを比較分析、ならびにその構築におけるベストプラクティスをまとめたレポートです。大きく6つの要素による総合的な評価を通じて、各都市がランキング形式で紹介されることが大きな特徴です。

「スタートアップ・エコシステム」とは、イノベーションの源泉となるスタートアップの創出や事業の成功を支援する都市・地域レベルでのネットワークを意味します。この概念はシリコンバレーに端を発し、現在ではあらゆる国・地域の政策立案者、投資家、大企業などから注目を集め、ユニコーンに代表される新興企業の誕生に寄与しています。Startup Genomeでは現在全世界約280の都市・地域における情報が集約されていることからも、その盛り上がりが窺えます。

一方で、スタートアップ・エコシステムは既存産業やマーケット特性、地政学的観点、研究開発など、様々な要因が絡み合うことによって複雑化していること、またその活動や思想は現地のその場に根付き表出しづらいため、知見やノウハウを体系化しつつ各エコシステムにあった施策の検討には困難が生じます。また特に日本では、言語的環境から国外市場との接続が課題とされており、実際に東京の「マーケットリーチ」 (GSER2022における評価要素の一つ、国内外の市場との接続を評価)は10段階中4とされています。

RouteXは2018年の創業以来、世界のスタートアップ・エコシステムの並行分析をコアバリューとし、一次情報を通じた知見を集積することで、属性を問わない幅広いプレイヤーと共に日本でのエコシステム構築を進めてまいりました。Startup Genomeと弊社がスタートアップ支援を目指して継続的な議論を行う中で、「エコシステム間の情報の非対称性を解消する」という観点からビジョンが合致しました。両者のスタートアップ・エコシステムに対する理解をもとに合同で日本に向けた情報発信を行うことによって、首都圏や次なる国内エコシステムへのインパクトを与えるとの活動指針がまとまり、今回のGSER2022日本語版の発行に至りました。

代表者コメント

◆ Startup Genome 創業者兼President Marc Penzel氏 コメント
“Startup Genome is elated to work closely with RouteX as our Global Startup Ecosystem Report 2022 translation partner. Their hard work ensures a larger audience will learn from the world’s most comprehensive report on startup ecosystems to accelerate entrepreneurial performance and growth everywhere. We look forward to creating deeper connections with our founder, community leader, and policy maker network and audience in Japan.”

Startup Genomeは、Global Startup Ecosystem Report 2022の翻訳パートナーとしてRouteXと密接に協力できることを嬉しく思います。彼らの努力により、起業家のパフォーマンスと成長を加速させるため日々取り組むより多くの読者が、スタートアップ・エコシステムに関して世界で最も包括的なレポートから学ぶことができるのです。Startup Genomeが有するスタートアップ創業者、コミュニティリーダー、政策立案者から成るネットワークと、日本の読者とのより深いつながりを作ることを楽しみにしています。

◆ RouteX COO (プロジェクトリーダー) 塚尾 昌浩 コメント
かねてより読者としてGSERを参照してきた身として、日本語版発行をStartup Genome社と共にできたことを非常に嬉しく感じております。本レポートを通じて、各国各都市のランキングやその特色を確認し貴組織の活動を振り返ることはもちろんのこと、「メソドロジー」とともにその採点基準にも注目することにより具体的な活動に落とし込み実践していただけますと幸いです。

GSER2022の主な内容

London Tech Week 2022にてStartup Genome JF Gauthier氏による発表の様子
現地にて弊社撮影

GSER2022は、本年6月にロンドンにて開催されたテックカンファレンス London Tech Week 2022にて原文である英語版がお披露目、同時に同社ホームページ上での公開となりました。今回日本語版の公開と併せてフランス語版、スペイン語版が公開となりました。

昨年に引き続きCovid-19の影響が残る中での調査分析となった今回、上位5つ (シリコンバレー、ロンドン、ニューヨーク、ボストン、北京)は2020年、2021年から変化がなかった一方、全体として中国のエコシステムが順位を下げる結果となっています。これはアーリーステージのスタートアップへの投資額が減少していることに起因します。逆にインドは順位を上げる都市・地域が多く、アジア全体でのトレンド変化が窺えます。各都市ごとの評価に併せて北米、南米、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアの各地域ごとでの評価もなされており、市場展開やエコシステム間の連携を模索する上で有益な情報が発信されています。

また、特筆すべき活動を実施している自治体、大学、企業の活動紹介や、起業家やスタートアップ向けのコラムなど、あらゆる立場のプレイヤーにとって日本国外の活動や知見に触れる魅力的なコンテンツが満載です。

今後の活動予定

RouteXは今後もStartup Genomeとの連携を通じて、スタートアップ・エコシステムを構築する事業活動を推進していく予定です。直近では、GSER2022の内容の一部を紹介するとともに国内外の有識者を招きエコシステム構築について一緒に考えるオンラインイベントを実施予定です。

実施概要は弊社の各種媒体を通じて発信予定です。


Startup Genomeについて

Startup Genomeは、スタートアップ・エコシステムの成功にコミットする、公共および民間組織のための世界有数の政策提言および研究機関です。これまでに6大陸45カ国以上、125以上のクライアントにアドバイスしています。

Startup Genomeのミッションは、スタートアップの成功とエコシステムのパフォーマンスを加速させることです。各国の頭脳や実務家と協力し、持続的な変化を促す強固な政策やプログラムを定義・実行しています。私たちのインパクトは10年以上にわたる独自のリサーチと280都市300万社のデータに根ざしています。

300のパートナー組織と協力することで、私たちのフレームワークと方法論はスタートアップ企業やスタートアップ・エコシステムが成長するための基盤作りに役立ってきました。世界有数の政府機関やイノベーションに特化した組織の多くが、スタートアップ・エコシステム開発の複雑さを打破し持続的な経済成長を促進するために、私たちのナレッジネットワークに参加しています。スタートアップ・エコシステム評価自体が新しい科学だといわれるように、私たちはスタートアップ・エコシステムの主要なギャップを指摘し、それに対処するために取るべき行動の優先順位を付けています。

社名:Startup Genome LLC
所在地:5 Third St., Suite 717, San Francisco, CA, 94103-3218
代表者:創業者兼CEO JF Gauthier
URL:https://startupgenome.com/

RouteXについて

RouteXは世界にネットワークを広げるシンクタンクとして、世界各国のスタートアップ・エコシステムに関する調査で得た知見と経験をもとにした、国内外のイノベーションを加速する事業を行っています。

海外進出や他国プレイヤーとの協業はスタートアップの成長に際して必要である一方、エコシステム間の差異による機会損失は数多く起こっています。RouteXはスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性のない世界」をビジョンとして、エコシステム間の差異を理解することによるクロスボーダーでのエコシステム構築に貢献していきます。

これまで日本国内外のコーポレートや自治体、大学、VC、時には大使館やコミュニティと連携し、起業家やスタートアップを巻き込んだ共創活動を推進してまいりました。また合わせて外部でのセミナーや講演、メンタリング、自社内でのオウンドメディアを通じた情報発信を行うことで、クロスボーダーでの連携に際する情報の非対称性の改善に取り組んでいます。

社名:ルーテックス株式会社
所在地:〒106-0032 東京都港区六本木7-8-6 AXALL ROPPONGI 7階
代表者:代表取締役 CEO 大森 貴之
URL:https://routexstartups.com/


RouteX Inc.では引き続きスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性」を無くすため、世界中のスタートアップとの連携を進めてまいります。
RouteX Inc.との協業やパートナーシップにご興味のある皆様はお気軽にお問い合わせください。

投稿者:塚尾 昌浩
サンフランシスコにて実施されたTechCrunch Disrupt SFでの現地取材でスタートアップ・エコシステムの可能性に衝撃を受け、以来エコシステムの並行分析とDeepTech領域に注力。
中でもフランスはエコシステム発展の典型事例として特に注目している。
食に、ワインに、サッカー観るのも好きなので相性はばっちり?
直近の目標は、フランスで現地の友人とサーフィンとワイン巡りをすること。