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今回は、フランス発で世界各都市にグローバルなDeep Tech領域のネットワークを拡大する世界最大規模のコミュニティ・Hello Tomorrowのパリ本部を訪問させていただきました。

Hello Tomorrowでは、Deep Techに関わるスタートアップや大企業等3000人以上の方が集まるGlobal Summitや、年に1度実施されるDeep Techに特化したコンペティションであるGlobal Summit等様々な試みがなされています。

RouteXは今年度Hello Tomorrowの日本ハブ・Hello Tomorrow JapanとEcosysytem Partnershipを締結し、日本におけるDeep Techエコシステムを構築する動きを加速させていただきます。

今回の訪問では、Hello Tomorrowにおいて日本のエコシステムがどのような役割を果たしているのか、そしてその課題についてインタビューしてきましたので、内部の様子と合わせてお伝えさせていただきます。

過去のHello Tomorrow Japanとの取り組みについては以下をご覧ください。

【Hello Tomorrow JapanのEcosystem Partnerに就任しました】

【4月14日開催 – Hello Tomorrow Japanオンラインイベントレポート】


Hello Tomorrowとは

Hello Tomorrowはフランスで2011年に設立されたNPO法人で、Deep Techの研究者や事業会社・投資家等をグローバルに接続するコミュニティを通じて、革新的な技術の社会実装を加速することを目的としています。

そして、Deep Techが持つ可能性を最大限に引き出すことで、地球規模の環境問題やより良い社会の実現を目指し活動しています。

Deep Techに関してはこちらの記事をご覧ください。

現在世界各国から約2000のスタートアップが参加し、各都市の大学やインキュベータ、大企業、投資家をつなげる有機的なコミュニティへと成長しています。

特に注目されるのは年に一度パリで開催される世界最大のDeep Techスタートアップカンファレンス・Global Summitです。このカンファレンスにおいて、年に一度のスタートアップのコンペティション・Global Challengeの優勝チームが決定されます。

先日4月14日には世界に先駆けて日本の方々にファイナリストの15のスタートアップを紹介するオンラインイベントを弊社がHello Tomorrow Japanと共同で実施させていただきました。イベントの様子はこちらよりご覧いただけます。

またGlobal Summitが行われる1週間がDeep Tech Weekとして、Deep Techに関する投資家向けのイベント等が毎年好評を博しているようです。

2020年度は3月12,13日に実施予定でしたが、COVID-19の影響により2020年10月22,23日に延期となりました。RouteXでは実際のカンファレンスの様子を現地にて取材させていただく予定です。


実際の内部の様子

Hello Tomorrowはパリ市内のターミナル駅Saint-Lazare駅の近くに位置するSchoolabというコワーキングスペース兼オフィススペースに入居しています。

Schoolabのコーワキングスペース内にスタートアップの社員の方々が大勢いた他、SchoolabにはGoogleもオフィスを構えています。このスペース内でHello TomorrowがGoogleとコラボレーションしたことはないようですが、入居者同士の交流はみられるのかもしれません。

内部はテラスが設置されていて開放的な空間が広がっています。

実際に5FにあるHello Tomorrowのオフィスに入らせていただくと、中では約20名ほどの社員の方々が働いていました。私が訪れた3月2週目は本来前述のGlobal Summitを実施する予定でしたが、急遽延期となったため社員総動員で日程変更に伴う業務に奔走し、非常に忙しい1週間だったようです。

今回Hello TomorrowでInternational Development Managerとして、Hello Tomorrowの国際戦略を担うStephanie Divjak氏とAlberto Garcia Picazo氏にお話を伺いました。写真の背景には予定されていたGlobal Summitにて使用予定だった、約50名の基調講演の登壇者を紹介する貼り紙となっています。著名人の方々のスケジュール管理だけでも多大な労力を費やしたであろうことがうかがえます。

オフィスの中には2017年のGlobal Summitの際に決定した、Global Challengeの優勝チームに手渡されたであろうプレートが飾られていました。この時に優勝したのはSaathiという、バナナ由来の繊維を用いた生分解性の女性向け生理用品の開発をおこなうスタートアップで、賞金として100,000ユーロ(約1200万円)が手渡されたようです。またスポンサーとしてフランスのメガバンクBNP Paribasのロゴも載せられています。

YouTubeにて2017年のGlobal SummitにおけるSaathiの実際のピッチの様子をご覧いただけます。


Hello Tomorrowからみた日本のDeep Techエコシステムについて


Credit: Hello Tomorrow, BCG

Hello TomorrowとBCGが共同で発行している2019年の調査レポートによると、世界中に広がるDeep Techスタートアップにおいて、日本はアメリカ、中国、ドイツ、イギリスについで5番目に企業数が多い国となっています。

実際に今回お話を伺う中でも、個々のスタートアップという視点では日本のDeep Techスタートアップは数だけではなく非常に高い技術をもっており、世界のマーケットで戦う上でも十分なポテンシャルをもっているという認識をもたれています。

一方でHello Tomorrowのコンペティションではまだ結果を残せていないというのが現状のようで、お二方いわく、コンペティションに参加している日本のスタートアップはなぜか自信がなさげに見えてしまっていて、結果が残せていないとお話されていました。さらにその原因にあるのは言語の壁にあるのではという所感をもたれていました。

実際に4月14日に弊社が実施した、2020年度のコンペティションを勝ち抜いたファイナリストをみても、日本のスタートアップは1社も勝ち残っていないのが現状です。

対して日本のDeep Techに関するマーケットという視点では、様々な分野においてDeep Techのコア技術を有しており、それらを取り巻く大企業も非常に多いため、今後そのような大企業との協業を目的として海外から日本に流入するDeep Techスタートアップが増えてくると考えているようです。

その考えの下、日本ハブであるHello Tomorrow Japanを設置し、日本のみでおこなわれる独自のイベントを実施するなど、スタートアップエコシステムの構築を急ぐという方針を打ち立てています。


いかがでしたでしょうか。

スタートアップの目線では、世界と戦う機会を得るために自身のメンタリティや他言語、特に英語の壁を突破することが重要であることを改めて感じました。またエコシステムの目線では、日本から世界に対して技術や企業を輸出するだけではなく、他国のスタートアップが日本に進出するために必要な制度や枠組みを整備することが、マーケットを成長させるための一つのきっかけになりうると実感しました。

RouteX Inc.では、Deep Tech領域を含む様々な分野において、世界各国のスタートアップエコシステムを調査するとともに、海外コミュニティとの密な連携を通じて世界との情報の非対称性を無くす活動を進めてまいります。

また、このようなオンラインイベントやハッカソンの運営ノウハウを通じて、皆様の活動を支援させていただくことが可能です。
RouteX Inc.との協業やパートナーシップにご興味のある皆様はお気軽にお問い合わせください。

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