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記事一覧 > Facebook F8 2019 参加レポート

Facebook最大のテックカンファレンス F8とは?

2019年4/30-5/1 シリコンバレーにて
Facebook最大のテックカンファレンスF8 2019が開催されました!
今回のF8 2019に弊社代表の大森とCTOの佐々岡が参加したので、現地の様子をお伝えします!

F8とはFacebookが毎年シリコンバレーにて主催するテックカンファレンスです。Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ自ら登壇し、新しいプロダクトの発表や今後Facebookが注力する分野の発表等を行います。世界中から優秀なエンジニアやスタートアップが一堂に集い、お互いの経験やナレッジのシェアを行います。

※F8とは元々Facebook社内で行われていた8時間ハッカソンから名付けられたと言われています。

Welcome Party

弊社CTO佐々岡

F8本イベントの前夜祭という形でWelcome Partyが開催されます。
世界中からF8のために集まった参加者とこれから開催される2日間に向けて情報交換を行います。F8は他のテック系のカンファレンスとは違い、エンジニアだけでなくスタートアップのFounderの参加者も多い印象です。Party会場ではDJによる演奏やディナーが用意されており、他の参加者と気軽にコミュニケーションが取れる雰囲気になっています。

Facebookに関係するスタートアップや団体のブースも用意されています。
軽食やドリンクも用意されています。
Facebookの採用ブースも用意されています
前夜祭から多くの人で会場は賑わっています。
インスタグラム 用のフォトブース
Facebook SingaporeとKoreaの方と一緒に

F8 2019 Day 1

F8会場のSan Jose McEnery Convention Center

F8会場のシリコンバレーにあるSan Jose McEnery Convention Centerは多くのテック系カンファレンスで利用される場所でもあり、AppleのWWDCもこの場所で開催されています。

イベント当日の席順はブースごとに先着順(first come, first served)なので、
早朝6時ごろから長蛇の列が出来ています。
Developer Circlesメンバーはお揃いのパーカーを着用しています。
F8 前日のWelcome Partyでも参加チケットが取得できるので早めがオススメです。

会場のオープンと同時に一気に参加者が中に入っていきます。
手荷物検査を終えて受付を済ませると、ゲームへの参加チケットやシャツ、ボトル等のF8限定のお土産がもらえます。
メイン会場にはチケットに書かれているゲートから入場する事となります。
(一般参加者と関係者で入場ゲートが分かれている)

関係者ゲート前に一番最初に来たメンバーという事でF8 オフィシャルから撮影されました。

Keynote from Mark Zuckerberg

Facebook Founder & CEO Mark Zuckerberg

毎年F8の最初は創業者Mark Zuckerbergからの今年の新しいプロダクトやサービスの発表。Facebookが今後注力する分野等についての発表があります。Mark Zuckerbergの登壇は2日間のF8期間中で最も盛り上がる瞬間でもあります!

Facebookのコミュニティへの取り組みについての発表でDeveloper Circlesが取り上げられた。
Mark Zuckerbergの右側に大森と佐々岡が写っている。

Facebookのこれまでの活動が語られる中でFacebook Developer Circlesも取り上げられ、弊社の大森と佐々岡の写るスライドが紹介される。
(Facebook 本社で撮影したものが使用された)

今回のF8は2018年の参加時と同様に最前列でKeynoteを視聴する事が出来たので、かなり良い写真を撮る事が出来ました。何度かマーク・ザッカーバーグと目が合ったりもしました笑

今年の発表のテーマは

「The future is private. 」
このビジョンを実現するために取り組むべき
6つの要素をあげ、今後の方針の軸に据えるとしました。
・Private Interactions
・Encryption
・Reduced Permanence
・Safety
・Interoperability
・Secure Data Storage
この6つの要素はFacebookのプラットフォームをプライバシーの観点から快適、そして安全に使用してもらうために非常に重要だと付け加えられています。

セキュリティの問題を懸念されていたFacebookがそれに答えた形になった。

「The future is private」を実現するための6つの要素の詳細を語られた後にFacebookの各プロダクトの詳細やアップデートが語られました。

Messengerにおいてはbest private messaging platformをユーザに届け、そして、Fast,simple,reliable and secureの4つをより実現すると発表されました。
より素早く起動でき快適に利用できるようになったと、Messengerと他のメッセージアプリの立ち上げ時間を比較するデモを行い、他のメッセージアプリの半分の時間で起動する様子を示しました。

また、Messengerをよりシンプルなデザインに変更することも発表しました。
より使いやすくするために、Mac・Windowsでのデスクトップアプリをリリースし、さらにセキュリティを強化する事が述べられました。

今回のF8 発表の中で最も注目を集めていたものがFacebookが世界のVR業界を牽引するOculusです。「The next computing platform」とFacebookが位置付ける様にFacebookのVRに対する注力具合や期待が垣間見れます。

今回発表されたOculus QuestとOculus Linkはどちらも現在のVR業界において最も安価に利用できる高性能デバイスに位置付けられています。特にOculus Questはコードレスであるために、ここからVRが爆発的に普及するのではという期待もあります。Oculusは元々Facebookが買収した企業でもあります。
F8 2019参加者全員にOculus Questが無料配布されるというサプライズもありました。

Oculus Questの紹介動画

Facebookによるスマートデバイスportalについての発表もあります。
portalはタブレット端末より少し大きいくらいのサイズのデバイスで自宅に設置し、遠くの家族と通話したりすることができます。今回の発表では、portalがMessenger・whatsappと連携し、Messengerの通話などもportal上で行うことが出来るようになったこと、portalの海外販売が始まり、まずはカナダ、次にヨーロッパで購入できることが発表されました。
(今回、大森はアメリカで購入し日本でいち早く利用してPortalのUI/UXを分析しています。様々なアプリと連携できブラウジングも出来るので非常に便利です。音楽を聞くための音質も他のスマートデバイスと同等以上に感じます)

実際にMarkが家族と利用している様子

portalは様々なアプリと連携しており使い勝手が良いのが特徴ですが、一番は他のスマートデバイスと違いOSがportalとAmazonのAlexaが両方インストールされている事と言えます。そのため、portalとAlexa双方のコマンドや機能が使え、Alexa buit in等によって追加の機能の開発等も行える様になっており、非常に汎用性の高いものとなっています。

portal from facebookの紹介動画
Spark ARは元々あったAR studioがバージョンアップされた物と言われる

Oculus以外にもFacebookはXR分野に注力しており、こちらのSpark ARはエンジニア以外もARエフェクトを開発できる様になったツールです。このSpark ARにより様々な新しいクリエイターが生まれた事も紹介されていました。

Spark ARの紹介動画
Spark ARを利用して有名になったクリエイターの紹介
実際にF8のサブセッションにも登壇していました。

Mark Zuckerbergの発表の後にはそれぞれのプロダクト責任者からさらに詳細なアップデートの内容が紹介されました。

今回の発表で特に注目を集めていた機能のひとつに「Facebook Dating」があります。これはいわゆるTinder等のマッチングアプリの様なサービスでパートナー探しに利用する事が出来ます。Facebookのユーザーは実名やプロフィールが詳細に登録されている場合も多く、これまでの他のアプリ等よりも正確に相性を評価して、マッチできると紹介されています。
この様な新しい機能はまずはアメリカでリリースされ、徐々に世界に広がっていくため日本ではすぐに利用出来ない場合が多いのが少し残念です。

最近FacebookはSNSのプラットフォーマーとしての広告収益のみだけでなく、マーケットプレイスとしての価値を向上させる動きが活発です。特にインスタグラム でのインフルエンサーのブランドを購入できる様なD2Cの仕組みを強化して、さらにマーケットプレイスとしての価値を高めていくという発表もありました。

さらにこれまでMessengerで米国等のみで実装されていた送金機能をWhatsAppを用いてインド国内での送金機能の実装を予定している事も発表されました。インドでは既にPaytm等を代表する様な決済、送金機能が大きく広がっており、ユーザーの利用が期待できるという事かもしれません。
特にインドは中国を除くと、Facebookアプリの潜在的な利用者として人口が最大のマーケットでもあり、Facebookにとって重要な戦略のひとつと言えます。

初日のKeynoteはF8 2019当時VP, Product PartnershipsのIme Archibong
からKeynoteのキャッチアップとこれからのF8を楽しんで欲しいという言葉でまとめられました。

Developer Circlesメンバー向けにサプライズ登場した
Facebook COO Sheryl Sandberg

F8のKeynote終了後はFacebook COOのSheryl SandbergがFacebook Developer Circles向けにサプライズ登場し、Developer Circlesへの思いやコミュニティの重要性を直接お話いただきました。

Facebook COO Sheryl Sandbergを囲んでDeveloper Circlesメンバーと記念撮影
F8 Keynoteの雰囲気はこちらからもご確認いただけます。
(Facebook公式のRecap)

F8は初日のKeynoteが終わると会場後ろのブースが開放され、Facebookそれぞれのプロダクトのエンジニアや担当者から直接フィードバック、新しい機能やサービスの紹介を受ける事が出来ます。

中心を囲む様に様々なプロダクトの展示ブースが用意されています。
FacebookのAIにについての活動を知っている人は少ないかもしれません。
こちらのブースで様々な取り組みについて学ぶ事が出来ます。
実際にKeynoteで紹介のあったOculusの実機を体験する事も出来ます。
インスタグラムのブースは会場で一番目立っていました。
インスタ投稿用の撮影ブースも用意されています。
F8参加者にインタビューも行わせていただきました。
様々な大手メディアも会場で取材活動を行っています。
実際にFacebookのスマートデバイスportalも体験出来ます。
日本での発売が待たれます!
商談や担当者とのミーティングブースも用意されています。
カジュアルなミーティングブースも用意されています。
メイン会場ではそれぞれのプロダクト担当者からのスピーチ等も用意されています。
イベント開催中は常に様々な食事も提供されています。
F8と並行して開催されていた、F8 Hackathonの結果発表もメインコンテンツの一つです。

初日の夜はAfter Partyが開催され、メイン会場が一変してクラブのホールの様に変わります。お酒を飲みながら他の参加者と交流したり、ダンスバトルが始まったりと日中とは全く違う雰囲気になります。このAfter Partyを楽しみにしている方も多く、海外のテック系のカンファレンスではイベント後にAfter Partyが開催されるイベントが多い印象です。

After PartyではDJの生演奏もあります!
様々なゲームが用意されており、お酒を飲みながら楽しむのは最高ですね!

F8 Keynote Day 2

F8 2日目のKeynote
The future of VR and AR

F8は2日間に渡って開催され、2日目の午前中もKeynoteスピーチからスタートします。F8 1日目はFacebookのプロダクトやサービスがメインに紹介されますが、2日目はFacebookが取り組むテクノロジーや今後の技術的なトレンドについての話が主にされています。

2日目のKeynoteが始まるまではバンドの生演奏もあったりします!
Facebookのこれまでの取り組みとこれからについて
Facebook 10 Year Roadmap
VR最新技術の開発状況について
AIを用いた画像認識について
人とカバン等を自動で識別している様子
AIを活用した不正な広告のトラッキングについて
SNSを超えたFacebookの今後について

いかがだったでしょうか?
Facebookの取り組みの集大成とも言えるカンファレンス「F8」
F8に参加する事でシリコンバレーを中心にどの様にテクノロジーの世界が変わっていくのかを目の当たりに出来るかと思います。

F8 2020はコロナウィルスの拡散防止のために中止が発表されました。

残念ながら2020年に開催予定だったF8 2020はコロナウィルスの影響により開催中止がオフィシャルから発表されてしまいました。
2020年はオンラインでの重大発表となるので、引き続きFacebookの動向から目が離せません!!

Facebookのコロナに対する対応はこちらのインタビューでも紹介されています。
2021年の6月まで大規模なイベントは開催しないとマーク・ザッカーバーグが直接言及しています。Facebookは他のテック企業と違いOculusという強力なVRコンテンツを持っているので、クオリティの違うオンラインコンテンツを配信できるのでは?と注目が集まっています。

RouteX Inc.では世界中の大規模なスタートアップイベント等での現地アテンドや取材代行、リサーチ活動も受け付けております。こちらのフォームからお気軽にお問い合わせください!