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2024年3月7日にフランス パリの LVMH本社にて、CEFJ(日仏経済交流委員会)主催「SOIREE DE GALA 2024」が開催されました。年に一度、日仏経済界が一同に会し、これまでの日本とフランスにおける経済・文化交流等を振り返りながら、これからの日仏連携に向けたネットワークの強化を目的とした大規模な交流会です。
今年のイベントのテーマは「フランス、日本、共に前進! 」、日仏の架け橋として各界で活躍する人々が集まるこの会合に、弊社RouteXメンバーもパリに拠点を置く企業として参加してきましたので、当日の様子をご紹介します!
CEFJ(日仏経済交流委員会)とは
CEFJは日仏ビジネスの交流を促進することを目的として、1997年にパリ=イル・ド・フランス地方商工会議所により設立された団体です。特定の産業分野だけではなく、大企業からスタートアップまで様々な企業がメンバーとして入会しており、日仏に関わるビジネスを行っている会員同士の交流の場を提供しています。
日仏経済の交流を促進するためのパートナーとして、在日フランス商工会議所、在仏日本商工会議所、フランス大使館、日本大使館、ジェトロなどの数多くの公的機関や国際機関、地方自治体などと提携しています。これらのパートナーの協力のもとにイベントを開催することで単なる企業間の交流を促すだけではなく、日仏エコシステムの主要なプレーヤーにアクセス可能なコミュニティを形成しています。
日仏交流を促進するため、会員同士の交流会だけでなく数多くのフォーラムやセミナー活動も行っています。これらのイベントでは、日本とフランスにおける経済動向や社会問題などのトピックも取り上げており、双方の文化を本質的に理解するための機会も提供しています。
SOIREE DE GALA 2024 「フランス、日本、共に前進! 」
(CEFJが毎年主催するSOIREE DE GALAは日仏経済界において最も重要なイベントのひとつと言えるでしょう。)
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(パリ8区 シャンゼリゼ通り近くのラグジュアリーブランドの店舗が並ぶ一画にLVMH本社があります。)
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今回のイベントはルイ・ヴィトン等の数多くのラグジュアリーブランドをグループ傘下に持ち、CEFJメンバーでもあるLVMH本社で開催されました。
受付を通り中に入ると、パーティー会場では既に多くの人々がアペリティフ(食前酒)を楽しんでいます。LVMHのMoët & Chandonや、獺祭、ROKU GINなどの日本とフランス双方を代表するお酒を自由に試飲出来るコーナーが用意されています。
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イベントの司会進行はCEFJ総代表の富永典子さんが務めます。
CEFJのこれまでの活動や日仏交流の歴史に触れながら、今回のイベント参加者を歓迎しました。
歓迎の言葉はLVMH事務総長マルク=アントワーヌ・ジャメ氏とLVMH日本支社社長ノルベール・ルレ氏が務めました。
ノルベール・ルレ氏からは、日本とLVMHグループとの関わりをユーモアを交えながら様々なエピソードをご紹介されました。特に会場を沸かせたのはルイ・ヴィトンと日本の交流のルーツについてです。
なんと、板垣退助と後藤象二郎がヨーロッパへ外遊した際、フランス・パリでルイ・ヴィトンのトランクを購入したところからルイ・ヴィトンと日本における交流が始まったそうです。
開会の言葉ではCEFJ会長ドミニク・レスティノ氏からGALAのテーマである「フランス、日本、共に前進!」について言及されました。2024年は、パリで毎年開催されている世界最大規模のオープンイノベーションカンファレンスであるViva Technology 2024に日本がCountry of the Yearに選定された事をはじめとし、パリ五輪や翌年の2025年には大阪・関西万博など、日仏双方にとって好機をもたらす行事が数多く予定されています。日仏の共同企画によるさらなる交流や発展を通して、これらの行事が成功に導かれることを願われました。
また、石川県馳浩知事より、能登半島地震で被災した石川県の現状を紹介するビデオメッセージが放映されました。
特に震災により職人たちが作業する環境が破壊されてしまった、石川県の伝統工芸である「輪島塗」に関して、参加者に購入やコラーボレーション等を通した支援を呼びかけられました。
式典中にクラシックコンサートも行われ、弓新氏のバイオリンと、鈴木隆太郎氏のピアノによる二重奏が披露されました。
演目は
-宮城道雄「春の海」
-アレクサンドル・スクリャービン「左手のための前奏曲と夜想曲」
-セルゲイ・ラフマニノフ「前奏曲 Op.23」
-セザール・フランク「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」
式典の最後には、在フランス日本国大使である下川眞樹太氏がスピーチをされました。
スピーチでは、日本とフランスの両国がイノベーションにおいて同じ目標を持っていることを強調し、デジタル化による国際的な情報の伝達というものによって人々はより近くなり、生活習慣だけではなく、経済・社会的な「普通」というものが変わってきていることを指摘しました。具体例として、フランスで日本のようなおもてなしが重要視され始めていることを挙げました。今後の数々の大きなイベント開催に向けて、より豊かな日仏交流が行われることを祈念し、締めくくりました。
式典の後には立食パーティーが開催されています。
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立食パーティーではフランスの寿司コンペティションで優秀な成績を納めたチームがその場で握ったお寿司を提供してくれました。
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豪華な装飾にお酒、様々なフィンガーフードが会場では提供されています。
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(会場には今回のパーティーのためにLVMHが特別に用意した、日本に縁のある歴史的なバッグが展示されています。)
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パーティーの締めくくりとして抽選会が行われ、当選者にはLVMHが用意した自社のラグジュアリーブランド複数社からバッグのプレゼントが渡されました。
また、来場者全員にルイ・ヴィトンのチョコレートとDiorのノートブックがお土産として渡されました。
終わりに
この度の「SOIREE DE GALA 2024」は、日仏経済交流の深化という共通の目的のもと、多くの価値ある出会いと交流が生まれた素晴らしい夜だったと言えるでしょう。本イベントは、日仏における経済・文化交流をを創り上げている人々が、新たなパートナーシップを築き上げる良い機会となっていると強く感じました。
我々RouteXも日仏における経済発展を担うエコシステムの一員として、情報の非対称性をなくすことで、両国の豊かな未来を共に創造していくための強固な基盤となるべく、邁進してまいります。
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投稿者:Ray Watabe
上智大学国際教養学部を卒業し、International Business and Economicsを専攻。香港とニュージーランドでの多文化的背景を基に、インキュベーターサークルや投資サークルを設立。学生時代にスタートアップへの関心を深める。LVMHのStudent Ambassadorや、TEDxSophiaUniversityのオーガナイザーとしても活躍。高校からのフランス語の習得経験を活かし、大学卒業後はフランスに拠点を移す。現地で日仏ビジネスの架け橋としての役目を担うべく、その理念に賛同するRouteXに入社。
今後もRouteX Inc.では引き続きスタートアップ・エコシステムにおける「情報の非対称性」を無くすため、世界中のスタートアップとの連携を進めてまいります。
RouteXは、
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によって、事業会社における効率的な事業開発を実現します。
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