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(シリコンバレーのエコシステムにおいて重要な役割を担っているスタンフォード大学、ここからGoogle等の世界的な企業が数多く生まれた)

スタートアップのエコシステムという言葉は聞いたことはあるでしょうか?

シリコンバレーやイスラエル、あるいは日本におけるイノベーション都市開発の場などではよく耳にする言葉かもしれません。

Image Credit: Google 

スタートアップのエコシステムというのは、創業してから間もない革新性のある企業(スタートアップ)を成長させ事業を加速する仕組みの総称だといえます。エコシステムとは元々は生態系という意味です。

しかし、世界各地域のエコシステムは、現地特有の諸条件に大きな影響を受けるといえます。


シリコンバレーがスタートアップ・イノベーションの先進都市だといえる理由は、AppleやGoogleといった有名ハイテク企業が存在すること、およびそれによって優秀な人材が集まってくることなどが考えられますが、

元をたどれば温暖で住みやすい気候であることや山地に囲まれた閉鎖的な地域だったことも指摘されます。深センやイスラエルなども同様です。

さらに、スタートアップのエコシステムを構成する要素となる存在(アクターともいいます)も多様です。スタートアップ・大企業だけでなく、VC(ベンチャーキャピタル)といわれる投資主体、アクセラレーターといわれるプログラムの提供主体、インキュベーターといわれる施設の提供主体、スタートアップに詳しい法律事務所などさまざまです。

中国版シリコンバレーと言われる深センでさらにスタートアップのエコシステムが形成されている深セン湾創業広場

そこで、スタートアップのエコシステムについて、理解を深めるために、それぞれのアクターやその他の地域特性について、簡単に説明していこうと思います!

本記事では、まずはスタートアップそのものについて説明します。

イスラエルのスタートアップエコシステムが形成されているテルアビブ。キレイなビーチが近いため仕事帰りにビーチに泳ぎに行くスタートアップも多くいるという。

スタートアップというのは、全く新しいビジネスモデルを生み出し急成長を目指す新興企業のことです。「ベンチャー企業」とも似ていますが、より革新性が高いという意味で区別できます。


成長段階によって、シード(企業価値は約数千万)・アーリー(1億~5億)・ミドル(10億~30億)・レイタ―(30億~)などと分類できます。

Image Credit: Google http://atnight-fx.com

スタートアップは基本的には、ファウンダーによる創業以降、さまざまな過程を経てエグジットを目指します。エグジットというのは、株式を保有するファウンダーや投資家がそれらを売却して巨額の利益を手にすることです。そのためエグジットは出口戦略ともよばれ、株式公開や他企業への売却などがあります。

しかし、その過程でさまざまなジレンマや危機に陥ることが知られています。スタートアップのジレンマの構造は『起業家はどこで選択を誤るのか―スタートアップが必ず陥る9つのジレンマ―』(ノーム・ワッサーマン著,小川育男訳,2014)で明らかにされています。すなわち、スタートアップに関連するアクターがスタートアップ自体の価値を高めることに注力するのか、それとも各アクターが自身の権利・権限を優先するのか、ということのトレードオフです。各アクターの動機をもとに、前者は「富」といわれ、後者は「コントロール」といわれます。

スタートアップは常に資源(リソース)に不足しています。
資源とは主に、人的資源(知識・スキルなど)・社会関係資本(人的ネットワークなど)・経済的資本(資金など)の3つです。しかし、ファウンダーのみから当初始まるスタートアップが、このような資源を外部から取り入れるためには、外部の人間や組織といったアクターに接触し、取引関係や協力関係になる必要があります。この際に、ファウンダーと関係をもったアクター間に摩擦や対立が生じることがあるのです。スキル・人脈・資金などを提供するアクターは、多くの場合、ファウンダーに対して株式・特許・資金などの交換条件を要求します。このときに、スタートアップ自体の価値を高めることと、スタートアップ内の株式などの資源の獲得をアクターが優先することが構造的に対立します。

フランス政府はフレンチテックというブランドを作ってスタートアップ活性化を行っている。また、StationFと呼ばれる旧駅舎にスタートアップのエコシステムを形成するプログラムも現在進行中

スタートアップ・ファウンダー・アクターの対立はさまざまな場合にみてとることができ、アクターは大企業である場合もあれば、VCやアクセラレーターといった投資家、法律事務所、そして最も身近なものとしては従業員らであることもあります。スタートアップはこのようなジレンマを何度も乗り越えていくことで、急成長しエグジットを目指すのです。

Image Credit:Google
(Googleが世界の都市にスタートアップのエコシステムを作る試みを行っている。その取組の一環でスタートアップにコワーキングスペースや情報の提供を行うGoogle Campus)

今回のエコシステムについての説明は以上ですが、次の記事では大企業とVC(ベンチャーキャピタル)について説明しこうと思います! 

「スタートアップのエコシステムとは②」はこちら!
「スタートアップのエコシステムとは③」はこちら!
「世界のエコシステム」についてはこちら!

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